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寺田半兵衞身上にて七日前より夜分咳出で、昼は速やかなるに付願

(右は岐阜県へ布教の儀の御知らせなるや、又は講社の一つの理を設ける所の御知らせなるや願)さあ/\尋ねる事情/\、いかなるも尋ねるであろう。いかなるも一つの理に及ぶ。一寸の始まり、大層と思うから暇が要る。どんな所でもだんない。小さい所でもだんない。小さい所からほんになあというは理、何程小さき勝手の悪い所でも構せん。始める所聞き分け。始めたら何処までもという理があるから、世上という。治まりたる所は初めとは言えまい。おうこうからと言うであろう。大層と思わず、願通り思わく通り叶えてやろう。

岐阜県の方の事情押して願
さあ/\尋ねる事情、その事情というは、急く事情であろうなれど、いつ/\まで道という。道は長く事情、どれだけ急いたて運ぶ事出けん。よく聞き分け。今や今やと急いた事は鈍な事はちゃ出来ん。道は隔つという。一時尋ねる処、どうしたらこうしたらよかろうという事情、所にて談じ行くの事情委せ置く。
【説明】
寺田半兵衛、網島分教会初代会長。 講社の設立について、大層と思うからひまがかかる。どんな処でもかまわない。小さいところでも構わない。小さい処から、ほんになるほどという立派なものに成人して来るのが天の理である。何程小さい勝手の悪いところでもかまわない。講社をはじめたら、どこまでもという理があるからあんじんでも良いということをよく聞き分けよ。急ぐ事情であろうが、お道はいついつ迄も長く続くことが大切であって、どれだけ急いでも運ぶことは出来ない。今や今やと急いだことはろくな事しか出来ない。という意味で、咳出るのは、講社設立を急きこまれる事、布教に出ることは急きこまれないこととを指示されたのであろう。
【摘要】
咳というものは、呼吸が素直に行われない場合に出るものである。そして、急く場合に、咳く事が多い。こうした生理現象を考えると、咳をもって指示される身上さとしの意味がよく理解されるであろう。咳に関するものは多数あるが、大体左の如く分類出来る。(1)急かずに将来を楽しめーやたらにせくなー。(2)急いで事を運べーやたらにせけー。(3)勝手の心を遣わず、素直に神意に沿いきれー神意に逆らうなー。(4)たんのうし、先案じするな。(5)お互いに堰を造らずに談じ合え。『やたらにせくな』と『やたらにせけ』という正反対の例があるが、これは他の場合にも見られるところで、『身上さとし』に否定(積極)と肯定(消極)とがあることは、実際にさとすとき、十分に注意せねばならぬところであろう。

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