おさしず検索


本席建家の間数の件に付願

さあ/\だん/\の話を寄せる。日を寄る。理を寄せ理を集めたる処、一時の理を尋ねる。建家と言うて尋ねる。建家先ず一つどういう事がよかろうと、一つ尋ねたら、事情さしづあろうと尋ねる。尋ねるはさしづせにゃなろうまい。どういうさしづ、まあ一時どんな事も仮家という。仮家暫く年限の間、皆仮家。思わく事情、先先の事情及ぼさにゃならん。一寸掛かり始め掛ける、掛かり仮家建ちやという。先ず広くという。広くと言えばどのくらいと察しるも、建家が広くに理が集まるとさしづして置こう。あちらへどうしよう、こちらへどうしよう、何処が不都合、どちらが不便利やとさら/\持たず、仮家は今建てゝ、明日取りてもよう聞き分け。大き一つ広く一つ治めば、どんな事も治めて行く。大層々々重なればどうもならん。楽しみという心以て勇んで一つ始め掛けたら、さしづ通り鮮やか掛かる。一時始める処、どれだけの事せにゃと治めにゃならんというは、十分受け取る。心大層事情思わず出けるだけの事はせにゃならん。又追々の話それ/\これだけの事情談じ何か理を持たず、これだけの建家坪という事情はいかゞなりと許し置こう。許し置くはあたゑという。よう聞き分け。一人一つの心、日々の理を以てあたゑという。日日の処これまで分からん処、それ/\道を固めて成程の理を治めてやらにゃなろうまいと、心置き無う成程の理治めて、建家は平家、二階は要らん。建家は平家にて広くという。広くというは心の理が広くやで。
【説明】
(1) 本席事情のお運びは、中南の門屋で勤めておられたが、手狭であるので「席一条の理」を考え、本席様御用場の普請を急き込まれた(明治二十五年八月三十一日 午後九時三十分 刻限参照)。 (2) 仮屋で建てるように言うてあるが、まず広く建てることである。広い心に、みんなの心が集まってくる。どこが不都合や、どこが不便理やというような気持ちは、さらさら持たないように。大きな心、広い心で治めて行けば、どんなことも治まっていく。大層やなあという心ではどうもならん。勇んでかかればよい。さしづ通りすれば、鮮やかにかかることができる。
【摘要】
本部の普請についての諭しは、それぞれの普請の規模、構造、用途が異なるので、それについて述べられた神意を一様にまとめて言うことはできにくい。しかし次の点は、一貫しているように思う。 (1) 今一時は皆、仮屋普請である。しかして道普請であり、切り無し普請であるということ。 (2) 親の普請を急ぐより、親心の上から大勢の子供たちの帰ってくるおやしきの拡張、信者詰所の普請を望まれていた。しかし、上田ナライト様の住まいや神殿普請のおさしづに見られるように、機が熟して、神意を達成するための普請は、どんなに財政が困窮した中でも、これをやり遂げるように、きびしく急き込まれている。しかして普請の心構えとして、次のように諭されている。 ① 道の順序を聞き分けることが大切である。つとめ場所が道の普請の掛かり初めであったが、最初は小さいものから出来上がって来た道である。この最初掛かりの精神で通れば、どんなこともできる。 ② つとめ場所は一坪から始まったのであるが、その普請を引き受けると言うたのは本席である。普請に当たって、皆その心になるように。 ③ 普請はまず、木を一本買うことから始まるのである。 ④ 旬をはずさないように。旬をはずせば、できることもできなくなる。 ⑤ 念の入ったことはいらん。木柄に望み好みをするよりも、大きな心で何でもという精神が大切。小さな心ではいずんでしまう。 ⑥ 急いでかかれば十分のことができない。前々から用意を整えておくことが大切。 ⑦ 案じ心を捨て、楽しみという心をもって、勇んでかかるように。勇んでかかれば神が十分働く。 ⑧ 皆心を合わせて、一つ心になることである。派を分けてはならん。 ⑨ 外面を飾るよりも、内面の充実が大切である。「中に綿を着ずして、外に綿を着ては通られん」と仰せられている。

TOP


お道のツール