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撫養部内名西出張所へ地方人民より雨乞い出願に付心得まで願

さあ/\尋ねる事情/\、だん/\の事情が重なる、どういう事も重なる。雨乞い雨乞いと言う。年々重なる。前々諭したる。どうもならんからと言う。その一時の理その場限りの真実、いつ/\の真実、幾重の理もある。一時こうと言う。一時以て尋ねる処の理は、捨てゝも置けようまい。追々の心の理を寄せてやるがよかろう。

右事情に付諸方より願い出しの時、本部にて取り扱い上心得のため願
さあ/\事情々々は、まあ日々の事情の理に前以て諭したる、それより伝えこれまでに自由の理も聞かしたる処、自由一つの理が無けねばならん。なれど中に何でもという中にも幾重の事情理がある。何でもという真実の理と、その場だけの理と、どうでも印貰わねばならんという理と、理によりて、与える与えられんの理がある。言葉の理を返やし尋ねる処、心得のため諭し置く。年々事情重なる。未だ/\自由の理は早い。あちらも一寸こちらも一寸、自由の理があれば、傍々皆々分かり来る。仕切った事情は未だ早い。

押して
さあ/\一年前事情を以て諭したる。心通り治まりたる処もある。些かでも印あれば、これはと喜ぶ処もある。前々伝えたる理より伝えてくれるがよい。
【説明】
(1) どうもならんからという一時の事情から、その場限りの真実で願いに来るものもあれば、いつまでも変わらぬ真実を定めて願いに来るものもある。幾重の理もあるが、一時こうという心定めて願い出るものを捨てておくわけにはいかない。 (2) これまでに自由の理について聞かしてあることであるから、今回の雨乞いでも自由の神の働きがなければならぬ。しかし、どうでも雨をいただきたいという中にも幾重のいただき方がある。何でもという真実の者と、一応頼んでみようかというその場だけの者とでは、雨を与えることもあれば、与えられないこともある。 (3) 願い通り自由の守護をいただくのは、一れつ人間の心が澄み、ぢばにかんろだいが据えられてからのことである。しかし雨乞いづとめによって、あちらにもちょっと、こちらにもちょっと、神の自由の理があれば、はたはたの者も道の理がわかってくるが、雨乞いづとめをすれば必ず雨を授けていただくというのにはまだ早い。
【摘要】
雨乞いについては、明治十六年に勤められた雨乞いづとめ(「稿本天理教教祖伝」258頁参照)で、不思議なご守護をお見せいただいているが、各地の教会でも雨乞いづとめを依頼され、それについておさしづを伺っている。それを要約すれば次の通りである。 (1) たすけを与えてやりたいのがをやであるが、都合のよいことばかり頼んでいるようでは、かなえてやることができない。雨乞いさえすれば雨が授かると考えてはならない。 (2) 願い通り雨が授かるのは、まだ先のことである。すなわち世界一列の心が澄み、かんろだいが建設されてからのことである。 (3) 雨は天のあたゑである。親神が雨を止めているのではない。自由の守護は日々の皆の心の理にある。このことを聞き分けて勤めよ。 (4) 芯から頼まなければ、幾日いつにと仕切った守護がない。 (5) 「その場限りの真実」と「いついつの真実」、「その場だけの理」と「何でもという真実の理」というように勤め方もいろいろであるが、勤め方によって雨が与えられることもあれば、与えられないこともある。 (6) 所々の教会で雨乞いづとめをし、心をつくすように。 (7) 教会における雨乞いづとめの勤め方。 ○「一つの話」すなわち雨乞いづとめの理を伝えてつとめにかかれ。 ○教会の内らで朝一座、夜一座勤めることを許す(領内は回らない)。 ○雨乞いづとめの言葉だけ許す。  おかぐら道具は、ぢばで勤められる場合に限る。 ○三日なら三日と日を切って願う。印のない場合は「掛け直し」をする。長く日を切ってはならない。

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