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内務省社寺局長久米金弥大和和歌山巡廻に付本部へ来る事県庁より申し来り、よって心得まで願

さあ/\尋ねる事情/\、どういう事にて出て来る。皆んな所々それ廻る処、一時尋ねる処どういう事こういう事尋ねる。いかな事尋ねるであろう。尋ねた処が実際話するなら聞き分ける。どうでもこうでも成るようはっちゃ成らせん。どう思た処が、成らん事成らせん。違た事言うては年が遅れる。遅れば苦労せにゃならん。夜も寝ずして何もならん。前々事情おめも恐れせず、実際話すれば、こういう事はどういう事と尋ねるやら分からせん。この道一時に成りたる。いかな者思やんするであろ。天然自然という、一年や二年やでは出けん。世界は、大きな事でもそれ/\寄りてするで出ける。なれど、天然自然年限の内から出けたもの。今日種を蒔いて実がのるかのらんか。これ思やんすれば今日の思やん出ける。これよう聞き分けて。
【説明】
(1) 明治二十九年四月の秘密訓令以来、本教に対する政府の取締りは依然きびしいので、その当局の代表者を迎えるについての心得を伺っている。 (2) 世界のことは大きいことでも、それぞれ人間の力を寄せればできる。しかし、この道は神の働きによって、次第に成り立って来たものである。今日種子を蒔いて、すぐ明日実がのるはずのものでない。この点を思案すれば、現在いかにすべきかはわかる(真実をつくし、誠の心で当たれ。いらぬ心配は無用だ)。
【摘要】
「教政」という項目には、教会を治めて行く上での政治的事情のおさしづが入る。その大部分は神道本局との交渉関係のものである(これは全部本部関係のものであるゆえ、ここでは省略する)。ここには、広い意味の教政の中で出張の項目に入らないものを雑然と上げさせてもらった。教会本部関係のもの、一般教会の場合に適用される悟りが得られると思われるものを含めた。  具体的に言うと、 (1) いろいろ先回り、先案じをするのはよくないので、誠心誠意低い心になって事に当たるべきである。 (2) 悪でも善で治めることが大切である。 (3) 社会のしきたり通りで済むことは、その通りにする。 (4) 社会の人々の心に納得と安心が行くようにする。 (5) 事情がどういう事情か見分けて、お道として当然なすべきことは、旬々の理に従って対処しなければならない。 というような点を、お諭しになっておられる。  また関心の高まっている対社会問題については、ここには載せてないが日清・日露の両戦役に関するおさしづ等も参考になろう。一般的に言って、応法と言われるような事情については、付き合いとして処置せよというお諭しが多い(「あいそ」という言葉が使われている)。あまり社会的問題に深入りしないように戒められ、常に神一条の精神でたすけ一条の事情として処置することの必要を強調されている。

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