おさしず検索


城島分教会移転事情に付願(城島分教会末代の見込みを以て金屋村に地所を買い求めさして頂き、然るに村方より故障申し込み或は道路取り払い戻せよと申し込み、これに付運び方不行届きは神様へ申し上げ、尚かようになるのは元の所に止どまったものか、金屋の方へ移転さして貰いましたものか、皆々の心に困り居りますに付願)

さあ/\尋ねる事情/\、いかな事情も尋ねるが、尋ねる事情というは、皆元々という理。何かの事、一つどうも、一時なあ前になあ、どういう理になあ、思う/\。皆それ/\どういう事、成ろうと言うて成るものやあろまい。なれど、成りて来るは天然という。これから心基づき、皆どうがよかろ、こうがよかろ、心理治めて。今道の処にて一寸心得んと思う。思うやない。人間というは、心皆取りよある。皆取りよあって、取りよから皆曇る。結構分かればよい。なれど、結構知らず、皆心はどうもならん。こう仕掛けてから、どういう事になろう、こういう事になろうと、後へも先へもならん。皆思やんばかり。よう聞き分け。元何も無き処から、年限の理から、あちら一寸こちら一寸、天然で出けたる事、どうもならん処から皆惣々から、一時治まりてありてこそ、仮治まりたる/\。捨て置かにゃならんか知らん、思やん落ち付かん。何か運び付け/\。運び付けば、どんな事も出けて来る。急ぐ事要らん/\。理聞いてどうであろうと、又立つ。よう聞き分け。そのまゝ今日の日に行くものやない。なれど、その中、世上世界道理という理あるによって、随分腹立てず、温和しく一つ/\成り立つがよかろ。

押して
さあ/\どうでもこうと言うたら、精神他に治まりてこうであろうか、どうであろうか、世上に治まりある。一時盛りはどうなろうと思う/\。なれど、この道古き処を思えば、精神一つ。精神無けねば、それでは通らゝせん。一点の心では通らゝせん。堅う年々積み上げたものは、天然という/\。急ぐ事要らん。ぼつ/\皆々心しいかりせい/\。

旗を求めたりして、いろ/\もくろみして居りますが
さあ/\皆心がある。心があるによってなれど、どんな心出そうと言うたて、出せん/\。そこでそれ/\あちらもこちらも手廻しして、それから一つ/\掛かるがよい。
【説明】
(1) 二代会長に山田伊八郎氏が就任し、大いに勇気勃々、邁進せんとする矢先に、明治二十三年の設立以来、なみなみと湛えてあった炊事場の井戸が、明治三十二年春から、いつとはなしに枯れて、明治三十二年末には、つるべを井戸の底に倒して、水の入るのを待って汲み上げるぐらいになった。  その上、教会の道路は初瀬宇陀の街道に通じてあり、その道路敷は少しの借地もあったのが、以前の田地に復旧して返してくれ、という申し込みがあったりした。  このように芳しくない事情がある上に、教線が伸びて教会敷地も自然狭隘に感じられてきたので、移転問題が起こったのである。  この移転には誰一人不賛成ではなかったが、ただ移転尚早論と一時移転説との二派の暗流があって、明治33・2・12におさしづをいただいた。それが今度は、移転先の金屋村の方に反対が起こったのである(「敷島大教会発達史概要」)。 (2) どんどん移転の段取りを進めよ。すると、どんなこともできてくるだろう。もちろん急ぐことはいらない。しかし、お話を聞かせていただいて、どんな反対攻撃があろうと、また奮い立つ。よく聞き分けよ。今日一日でできることでもない。しかし世上世界がどう言おうと、道理はこっちにあるのだから、腹を立てず、おとなしく粘り強く進めるのがよい。 (3) 反対攻撃の激しい時は、一体どうなるだろうかと思うことであろう。しかし道の始まりの頃のことを思えば、要するに精神一つで通り抜けられる。そして年々積み上げたものこそ天然である。急ぐことはいらないが、しっかりした心で進め。
【摘要】
教会を移転するというような事情の場合、一番大切なことは皆の心を一つにする、ということである。  皆が納得して一手一つになって事に当たるなら、どのような困難も乗り越えられる。しかし意見が二つとか、三つに分かれるようなら難しいことになる。  移転の理由として、教会が狭くなってきたから、というようなものが挙げられる。しかし、まだ設立間もないというような場合は、まず力相応に小さい所から始めるのがよい。  それがやがて、皆の心実誠が寄り集まって、広く立派な土地へと変わっていくのである。設立間もないのに無理なことをしたような場合、生涯取り返しのつかぬ失敗をする恐れもある。  移転の理由として、同じ村に二つあるから、というようなものも挙げられるが、これは必ずしも移転する必要はない。系統は違っても同じ道の理を信ずる者として、相共にたすけ合って進まねばならないのである。  更に移転の理由には、とても不便な所だから、というようなものがある。しかし、いかに便利な所、繁華な所であると言っても、皆の心が一つに合わないなら、天の理がないということを知らねばならない。  移転については時期を見て、あわてずに、ぼつぼつ準備にかかるということも大切である。  さて移転にかかった時、いろいろ反対攻撃される場合もある。いろいろ難癖をつけて、移転を妨害されるような場合である。  しかし、反対攻撃に腰を折ってはならない。  もともと、このお道は周囲の無理解、反対攻撃の中を、乗り越え乗り越えしてできた道なのである。  いかにその道が険しかろうと、皆が心を合わせて一手一つに通るなら、精神一つで必ずや通り抜けられるものである。

TOP


お道のツール