おてふり概要
三下り目
一ツ
ひのもと
合掌の扇を左右に開きながら、少し前方からすくい気味で下ろし、腹の前あたりから、両扇を上向きにし、両扇の端を三分の一ほど右を上にして重ね、平らに揃えて、肩の高さまで上げる(図左)。足は、左で調子を取って腰を心持ち落とし、右を踏んで腰を伸ばす。
しよやしきの
両平手の掌を内向きに、両扇を立てて、その端を三分の一ほど右を内側にして重ねるや(これを便宜上「立て扇」と称す=図)、右腹前、左腹前、右腹前と少し動かす。足は、右左と二歩進み、右を揃える。
つとめの
両扇で「合掌の手」足は左を踏む。
ばしよハ
両平手の甲を下向きにし、両扇を向かい合わせにして、その先を三分の一ほど右を上に重ねて、腹の前に出すや(図)、直ちに両扇を左右に離し、その先を正面向きにしながら、平らに円を描いて、そのまま両扇の端を三分の一ほど重ねて、肩の高さに上げる(図)。足は、右を一歩出して、元に戻す。
よのもとや
右腹前、左腹前、右腹前と三回「立て扇」(図)足は、右左と二歩退り、右を揃える。
二ツ
両扇で「合掌の手」足は、左を半歩出す。
ふしぎなァ
両扇で(回りの手)(図)足は、「回りの足」(その二)の要領で、身体をその場所で右に一回りさす(ただし、「ァ」の時、右足を踏む)。
つとめ
両扇で「合掌の手」足は、左を踏む。
ばしよハ
手足ともに、一ツの「ばしょハ」と同じ動作。すなわち、両平手の甲を下向きにし、両扇を向かい合わせにして、その先を三分の一ほど右を上に重ねて、腹の前に出すや(図)、直ちに両扇を左右に離し、その先を正面向きにしながら、平らに円を描いて、そのまま両扇の端を三分の一ほど重ねて、肩の高さに上げる(図)。足は、右を一歩出して、元に戻す。
たれに
右腹前に一回「立て扇」(図)足は、右を一歩進む。
たのみは
両扇を合わせて、腹の前あたりから(図)おもむろに上げて、合掌の型に立てる。足は、左を一歩進み、右を揃える。
かけねども
右腹前、左腹前、右腹前と三回「立て扇」(図)足は、右左と二歩退り、右を揃える。
三ッ
みな
手足ともに、一ツの「ひのもと」と同じ動作。すなわち、合掌の扇(図右)を左右に開きながら、少し前方からすくい気味で下ろし、腹の前あたりから、両掌を上向きにし、腹の前あたりから、両掌を上向きにし、両扇の端を三分の一ほど右を上向きにして重ね、平らに揃えて、肩の高さまで上げる(図左)。足は、左で調子を取って腰を心持ち落とし、右を踏んで腰を伸ばす。
せかいが
右腹前、左腹前と二回「立て扇」(図)足は右左と二歩進む。
よりあうて
なお続いて、右腹前、左腹前、右腹前と三回「立て扇」(図)足は、右をなお半歩ほど前に出し、身体の重量を、右左右と三回前後に移す(この間、足を踏まずに、軽く調子を取る程度にする)。
でけたち、きたるが
両平手の甲を上向きにし、両扇を向かい合わせにして、その先を三分の一ほど右を下に平らに重ねて、額の高さに上げるや(図)、直ちに両扇を左右に離し上下に円を描いて、胸下の前あたりから掌を上向きにし、右扇を上に三分の一ほど重ねて、肩の高さまで上げる。(図)。足は「でけ」の時、右に身体の重量を託して調子を取り、「たち」の時、左を踏み揃え、「きた」の時、右で調子をとって、腰をほんの少し屈め、「るが」の時、左で調子をとって、腰を伸ばす。
これふしぎ
右腹前、左腹前、右腹前と三回「立て扇」(図)足は、右左と二歩退り、右を揃える。
四ッ
よう/\
手足ともに、一ツの「ひのもと」と同じ動作。すなわち、合掌の扇を左右に開きながら、少し前方からすくい気味で下ろし、腹の前あたりから、両扇を上向きにし、両扇の端を三分の一ほど右を上にして重ね、平らに揃えて、肩の高さまで上げる(図左)。足は左で調子をとって腰を心持ち落とし、右を踏んで腰を伸ばす。
こゝまで、つい
右腹前、左腹前、右腹前と三回「立て扇」(図)足は、右左と二歩進み、右を揃える。
て
両扇をそのまま、掌を前向きにして、腹の前に倒す(図右)。足は、左を踏む。
きた
倒した両扇を胸にとる(両扇は左を前にしてほとんど全部が合わさるぐらいにする=図左)。足は、右を踏む。
じつの
たすけハ
両扇をそのまま額の前まで上げつつ、その先を向かい合わせにするや(図右)、直ちに、上下に円を描いて、肩の高さまで上げる(図左)。(備考…三ツの「できたち、きたるが」と同じ要領なるも、動作は幾分早くすること。また、円の描き始めは右扇が上になっている)足は、右左と踏む。
これからや
右腹前、左腹前、右腹前と三回「立て扇」(図)足は、右左と二歩退り、右を揃える。
五ッ
いつも
手足ともに、一ツの「ひのもと」と同じ動作。すなわち合掌の扇(図右)を左右に開きながら、少し前方からすくい気味で下ろし、腹の前あたりから、両扇を上向きにし、両扇の端を三分の一ほど右を上にして重ね、平らに揃えて、肩の高さまで上げる(図左)。足は、左で調子を取って腰を心持ち落とし、右を踏んで腰を伸ばす。
わらはれ
右腹前、左腹前と二回「立て扇」(図)足は、右左と二歩進む。
そしられて
めづらし、たすけを
両扇は、三ツの「でけたち、きたるが」と同じ動作。すなわち、両平手の甲を上向きにし、両扇を向かい合わせにして、その先を三分の一ほど右を下に平らに重ねて、額の高さに上げるや(図右)、直ちに両扇を左右に離し上下に円を描いて、胸下の前あたりから掌を上向きにし、右扇を上に三分の一ほど重ねて、肩の高さまで上げる(図左)。足は、右左右と踏む。
するほどに
右腹前、左腹前、右腹前と三回「立て扇」(図)足は、右左と二歩退り、右を揃える
六ッ
むりな
「オサエの手」足は、右を踏む。
ねがひは
「合掌の手」足は、左右と二歩進む。
してくれな
左より四回「フリの手」足は、左を揃え、右左右と踏む。
ひとすぢ
ごゝろに
両平手の指先を、右左と胸にとる。足は、右左と踏む。
なりてこい
右より四回「ナゲの手」足は、右左と二歩退り、右を揃え、左を踏む。
七ッ
なんでも
「オサエの手」足は、右を踏む。
これから
二回「イサミの手」足は、右左と二歩進む。
ひとすぢに
身体を少し斜め左向きにし、左平手で、右たもとを軽く押さえ、右人差指は甲を外向きにして、左腰の前あたりに下げるや(図右)、また直ちに、身体を正面向きにし、右人差指をおもむろに上げて、右目の斜め前辺りに、甲を内向きに指先を立てる(図左)。足は、右を左の前より、手の動作につれて、おもむろに半歩出す。
かみに
「合掌の手」足は前のままとする。
もたれて
合掌の手を、右耳の下辺りに持っていくと同時に(図右)、頭を右に傾けて、それにもたれるようにしながら、身体を左回りに後ろ向きに半回りさす(図左)。足は、前の位置のままで、両かかとを中心にして爪先を左回りに後ろ向きに回す。(図①)
ゆきまする
八ッ
やむほど
左平手で右たもとを軽く押さえ、右平手の甲を上向きに、指先を後ろ向きにして、右耳の下あたりに持っていき、頭を右方に少し傾けて、手枕する型をゆっくりする(図)。足は、右を左の前に踏む。
つらい
つらいー両平手は掌を内向きにして、おおかた袖口に入れ、指先で袖口を軽く握り(図右①)、左を前にして両袖先を重ね合わせて(図右②)、みぞおちのあたりに軽く当てるとともに(図左)、上半身は少し下向き気味となる。右左と二歩進む。
ことハない
右より四回「ナゲの手」足は、右を揃え、左右左と踏む。
わしも
両平手の指先を、同時に胸にとる。足は、右を踏む。
これから
両平手の掌を後ろ向きにして、頭の後ろから手首を軽く回して、頭にハチマキをする格好をすると同時に、掌を前向きに指先を軽く握り、額の前で、両拳を互いに小さく一回りさしてハチマキを結ぶ格好をし、そのまま左右に引き分ける(図①②③)。足は左右と踏む。
ひのきしん
まず、両平手を軽く握り、右拳は右肩のところに上げ、左拳は左腰の脇に垂れ(図)、次に、なお三回、左右の拳を上下反対にする。足は、右左と後ろ向きに二歩退り、右を半ば鉤型に踏み、左を正面向きに揃えるとほとんど同時に、右もまた正面向きとなる(図①②③④⑤)。
九ッ
こゝまで
「オサエの手」足は、右を踏む
しん/\”
「合掌の手」足は、左右と二歩進む。
したけれど
左より四回「ナゲの手」足は、左を揃え、右左右と踏む。
もとの
「オサエの手」足は、左を踏む。
かみとハ
「合掌の手」足は、右左と踏む。
しらなんだ
右より四回「フリの手」足は、右左と二歩退り、右を揃え、左を踏む。
十ド
このたび
二回「イサミの手」足は、右左と二歩進む。
あらはれた
両人差指で、腹前に「平らに円を描く手」足は、右を一歩出し、手の動作につれて、半分ほど退く(図①②)。
じつの
かみには
「合掌の手」足は、右左と踏む。
さうゐない
右より四回「ナゲの手」足は、右左と二歩退り、右を揃え、左を踏む。
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