おてふり概要
四下り目
一ッ
ひとが
合掌の扇(図右)を左右に開きながら、少し前方からすくい気味で下ろし、腹の前あたりから、両扇を上向きにし、両扇の箸を三分の一ほど右を上にして重ね、平らに揃えて、肩の高さまで上げる(図左)。足は、左で調子を取って腰を心持ち落とし、右を踏んで腰を伸ばす。
なにごと、いはうとも
右腹前、左腹前と交互に五回「立て扇」(図)足は右左と二歩進み、右を揃え、左右と踏む。
かみが
両扇で「合掌の手」足は、左を踏む。
みている
両扇は掌を上向きにして、右を上に端を三分の一ほど重ねて、顔の前に平らに上げるや、掌を内向きより外向きに返し(それにつれて、両扇もすれすれに回る)、右を前に端を三分の一ほど重ねて顔の前に立てる(ただし、扇の位置は下げずに、顔の前で回すこと=図①②③)。足は、右左と踏む。
きを
両扇を左右よりすくうようにして、肩の高さで、平らに揃える(図)。足は右を踏む。
しずめ
右腹前、左腹前と二回「立て扇」(図)足は、右左と二歩退る。
二ツ
「合掌の手」足は右を揃える。
ふたりの
右腹前、左腹前と二回「立て扇」(ただし、この場合は、両扇の間を一,二寸離すこと=図)足は、右左と二歩進む。
こゝろを
こゝろをー両扇の先を、右左と胸にとる(図)足は、右を揃え、左を踏む。
をさめ、いよ
両扇で「オサエの手」、すなわち甲を上向きにして、右扇を上にして、その端を三分の一ほど重ねて、平らに揃える(図)。続いて、両扇をそのまま額の前まで上げつつ、その先を向かい合わせにするや(図右)、直ちに、上下に円を描いて、肩の高さに平らに揃える(図左)。(備考…三下り目四ツの「じつの、たすけハ」と同じ要領で、円の描き始めは右方が上になっている)足は、右左右と踏む。
なにかの
ことをも
両扇をそのまま額の前まで上げつつ、その先を向かい合わせにするや(図右)、直ちに、上下に円を描いて、肩の高さに平らに揃える(図左)。(備考…三下り目四ツの「たすけは」と同じ要領で、円の描き始めは右扇が上になっている)。足は右左と踏む。
あらはれる
両平手の掌を前向きにして、下腹の前あたりに、両扇の先を斜め下向きに下げるや、直ちに手首を軽く動かして、少し斜め右前、斜め左前、斜め右前にと三回、物を放り上げる格好をする(図)。足は、右左と二歩退り、右を揃える。
三ッ
みな
手足ともに、一ツの「ひとが」と同じ動作。すなわち合掌の扇(図右)を左右に開きながら、少し前方からすくい気味で下ろし、腹の前あたりから、両扇を上向きにし、両扇の端を三分の一ほど右を上にして重ね、平らに揃えて、肩の高さまで上げる(図左)。足は、左で調子を取って腰を心持ち落とし、右を踏んで腰を伸ばす。
みてゐよ
みてゐよー両扇は掌を上向きにして、右を上に端を三分の一ほど重ねて、顔の前に平らに上げるや、掌を内向きより外向きに返し(それにつれて、両扇もすれすれに回る)、右を前に端を三分の一ほど重ねて顔の前に立てる(ただし、扇の位置は下げずに、顔の前で回すこと=図①②③)。足は、「みて」の時、踏まず、「ゐよ」の時左を踏む。
そばなもの
左扇で右たもとを軽く押さえ、右扇は手のひらを内向きにして、左袂のあたりに下げるや、直ちに、掌を上向きにして、腹の斜め右前あたりに平らに出し(図)次に、左右の王日でその反対の動作をし、さらにもう一度、最初の動作をする。足は、右左と二歩進み、右を揃える。
かみの
両扇で「合掌の手」足は、左を踏む。
すること
右腹前、左腹前と二回「立て扇」(図)足は右左と踏む。
なすことを
四ッ
よるひる
右扇は、甲を内向きに手を伸ばして、顔の右向こうに立て、左扇は、掌を内向きにして、顔の左前に立て(図)、次に、両扇を前後に行き交えながら、手首を返して、同じ要領で前と反対に立てる。足は、右左と二歩進む。
どんちやん
両扇を、胸下の高さあたりで、掌を外向きに左右に開くや、直ちに、右手首を下にして、掌を内向きに互いに行き交え(図)、次に左手首を下にして、もう一度、互いに行き交える。足は、右を揃え、左を踏む。
つと
両扇で「合掌の手」足は、右を踏む。
めする
右腹前、左腹前と二回「立て扇」(図)足は、右左と踏む。
そばも
左扇で右たもとを軽く押さえ、右扇は掌を内向きにして、左たもとのあたりに下げるや、直ちに、掌を上向きにして、腹の斜め右前に平に出す(図)。足は、右を左の前から、斜め右前にほんの少し出す。(この時、身体も少し斜め右向きとなる)
やかまし
前の右扇の二,三寸下に、左扇を掌を上向きにして持っていくとともに、両手首を折って、両扇で斜め右前を仰ぐようにし(図)、次に、身体を少し斜め左向きにするとともに、両扇で斜め左前をあおぐようにする。足は、「やか」にて、左を右の少し前に出し、「まし」にて、その左をもとに戻して、ほんの少し左斜め前に踏む。
うたてかろ
五ッ
いつも
手足ともに、一ツの「ひとが」と同じ動作。すなわち、合掌の扇(図右)を左右に開きながら、少し前方からすくい気味で下ろし、腹の前あたりから、両扇を上向きにし、両扇の端を三分の一ほど右を上にして重ね、平らに揃えて、肩の高さまで上げる(図左)。足は、左で調子を取って腰を心持ち落とし、右を踏んで腰を伸ばす。
たすけが
右腹前、左腹前と二回「立て扇」(図)足は、右左と二歩進む。
せくからに
左扇は掌を外向きにして、左腹の前あたりに下げ、右扇は掌を内向きにして、その先を胸に当て(図右)、次に左右の扇を前の反対にして、二回行き交え、最後に、右扇はそのままにして、その上に左扇を重ねる(図左)。足は、右を揃え、左右左と踏む。
はやく
胸に当てた両扇を、すばやく額前に上げるや(図右)、上下に円を描いて、肩の高さに平らに揃える(図左)。(備考…三下り三ツの「でけたち、きたるが」と同じ要領なり。ただし、動作を敏捷にすること)足は、右を踏む。
やうきに
両平手の掌を前向きにして、下腹の前あたりに、両扇の先を斜め下向きに下げるや、直ちに手首を軽く動かして、少し斜め右前(図)、斜め左前にと、二回、物を放り上げるようにして肩前あたりに上げる。足は、右左と踏む。(備考…「きに」の動作はなるべくゆっくりと、扇を上げて次の動作にすぐに移るようにすること)
なりてこい
右腹前、左腹前、右腹前と三回「立て扇」(図)足は、右左と二歩退り、右を揃える。
六ツ
両扇で「合掌の手」足は、左を半分出す。
むらかた
はやくに
たすけたい
右腹前、左腹前、右腹前と三回「立て扇」(図)足は、右左と二歩進み、右を揃える。
なれど
両肩をそのまま、掌を前向きにして、腹の前に倒す(図)。足は、左を踏む。
こゝろが
両扇の先を、右左と胸にとる(図)。足は、右左と踏む。
わからいで
七ッ
なにか
手足ともに、一ツの「ひとが」と同じ動作。すなわち、合掌の扇(図右)を左右に開きながら、少し前方からすくい気味で下ろし、腹の前あたりから、両扇を上向きにし、両扇の端を三分の一ほど右を上にして重ね、平らに揃えて、肩の高さまで上げる(図左)。足は、左で調子を取って腰を心持ち落とし、右を踏んで腰を伸ばす。
よろづの
右腹前、左腹前と二回「立て扇」(図)足は、右左と二歩進む。
たすけあい
両扇の間隔を三,四寸おいて、向かい合わせにし、肩の斜め右前に、斜め右向きに平らに上げ(この時、右扇が斜め右下)、次に、両手首を左に軽く折って、両扇を方の斜め左前で、斜め左向きに平にし(この時、左肩が斜め左下)、なお、もう二回、右左と同じ動作を繰り返す。足は、右を揃え、左右左と踏む。
むねの
左扇で右たもとを軽く押さえ、右扇の先を胸にとる(図)。足は、右を半ば鉤型に踏む。
うち
手は前のまま、足は左を浮かし調子を取るとともに、右の爪先を中心として、身体をその場で右方より一回りさすや、左を正面向きに揃え、それにつれて右のかかとを静かに下ろす。(ただし、次の動作「より」の説明を参照のこと)
より、しあんせよ
両扇で、額前から上下に円を描いて、胸下のあたりから、すぐに両扇を重ねて胸にとる。足は、「より」の時に、前述の右踵を静かに下ろすくらいとなり、続いて、右左と二歩退り、右を揃える。 注意…ここにて、扇を八足の上に置く。
八ッ
やまひの
左平手で右たもとを軽く押さえ、右平手の甲を上向きに、指先を後ろ向きにして、右耳の下辺りに持っていき、頭を右方に少し傾けて、手枕する型をゆっくりする(図)。足は右を左の前に踏む。
すつきり
身体および右足は、斜め左向きとなったまま、両平手は掌を内向きに、指先を下向きにして、みぞおちのあたりにやると同時に、おもむろに指先を内に向けて両掌を上向きに返して、両平手は「平らに揃える手」をするとともに、体は正面向きとなる。足は、「きり」の時、右を一歩進む。
ねは
「オサエの手」足は、左を一歩進む。
ぬける
前の「オサエの手」の指先をおもむろにうちに向け返して、掌を上向きにして、「平らに揃える手」をする。足は、右を揃え、左を踏む。
こゝろハ
両平手の指先を、右左と胸にとる。足は、右左と踏む。
だん/\
いさみくる
九ッ
こゝは
「オサエの手」足は、右を踏む。
このよの
二回「イサミの手」足は、右左と二歩進む。
ごくらくや
「合掌の手」足は右を揃え、左右と踏む。
わしも
両平手の指先を同時に胸にとる。足は、左を踏む。
はや/\
まゐりたい
十ド
このたび
二回「イサミの手」足は、右左と二歩進む。
むね
両平手の指先を、同時に胸にとる。足は、右を揃える。
のうち
両平手で、額前より胸前に「上下に円を描く手」をして、直ちに指先を、同時に胸にとる。足は、左右と踏む。
すみきり
ましたが
両平手で「上下に円を描く手」足は、右左と踏む。
ありがたい
両平手は前のままで、頭を少し垂れて物を頂くようにする(図)。足は、右左と二歩退り、右を揃える。
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