天理教教祖殿逸話篇


「十七人の子供」

明治十八年のこと。ある日、教祖は、お側の人達に、 「明日は、阿波から十七人の子供が帰って来る。」と、嬉しそうに仰せになった。 が、その翌日も又翌日も、十七人はおろか、一人も帰って来ない。そのうちに、人々は待ちくたびれて、教祖のお言葉を忘れてしまった。しかし、それから十数日経って、阿波から十七人の者が帰って来た。人数は、教祖のお言葉通り、ちょうど十七人であったので、お側の人人は驚いた。 話を聞いてみると、ちょうどお言葉のあった日に出帆したのであったが、悪天候に悩まされて難航を重ね、十数日も遅れたのであった。土佐卯之助たち一行は、教祖のお言葉を承って、今更のように、驚き且つ感激した。そして、教祖にお目通りすると、教祖は、大層お喜び下されて、 「今は、阿波国と言えば遠いようやが、帰ろうと思えば一夜の間にも、寝ていて帰れるようになる。」と、お言葉を下された。

そっちで力をゆるめたら
心の澄んだ人


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