天理教教祖殿逸話篇


「末代にかけて」

ある時、教祖は、豊田村の仲田儀三郎の宅へお越しになり、家のまわりをお歩きになり、 「しっかり踏み込め、しっかり踏み込め。末代にかけて、しっかり踏み込め。」と、口ずさみながらお歩きになって後、仲田に対して、 「この屋敷は、神が入り込み、地固めしたのや。どんなに貧乏しても、手放してはならんで。信心は、末代にかけて続けるのやで。」と、仰せになった。 後日、儀三郎の孫吉蔵の代に、村からの話で、土地の一部を交換せねばならぬこととなり、話も進んで来た時、急に吉蔵の顔に面疔が出来て、顔が腫れ上がってしまった。それで、家中の者が驚いていろいろと思案し、額を寄せて相談したところ、年寄り達の口から、教祖が地固めをして下された土地であることが語られ、早速、親神様にお詫び申し上げ、村へは断りを言うたところ、身上の患いは、鮮やかにすっきりとお救け頂いた。註 年寄り達とは、中田しほと、その末妹上島かつの二人である。しほは、儀三郎の長男の嫁。

ここに居いや
人を救けたら


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