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増井りん五十八才身上のぼせに付願

さあ/\尋ねる事情/\、いかな身上一つから尋ねにゃなろまい。皆一つ事情年限数えば幾年なる。さあ今や今日になりた事情であろうまい。古い事情諭そ。存命より皆満足与える/\。身上から尋ねにゃなろうまい/\。存命満足与える/\。あれ女というだけで、皆惣々で分からん。今日まで遅れある。存命の間に楽しまし、満足与えどういう事であろ。皆ほのかに聞いて居る/\。皆承知分からん。人間勝手で出けんやない。教祖入り込んで天より諭し置いたる道、その教祖言葉下だしてある処埋もれたる。そこで一つ道理順々あれど遅れたる。この道は皆身上から随き来る。身上でなくして随いた者は、ほんの一花のようなもの。前々からいかな処も聞き分けて諭してくれ。皆教祖存命の間の言葉一つ万刧末代の理、この言葉長くこの順序諭し置こう。よう聞き分け。女という中に何を下だしたという理は、数々あらせん。教祖存命で下だした理というものは、学者智者から出けた理やない/\。言葉一つ理は何ぼのこうのうとも限り無い。うっかり思ては何処にどういう事こういう事あるとも分からん。存命聞かしてある処、満足与えば今日の日身上から尋ね出る。満足与えにゃならん。身上そこえ/\なったら、又尋ねて出よ。席変わりて知らす。身上案じてはならん。満足さゝにゃならん。今日は十分行こまい。今日という日あるによって、十分満足与える程に。
【説明】
増井りん、本部員。 教祖存命中より聞かしてあるところを運んで満足さしてやれという意味で、「のぼせ」は、女性という上から、お道の上に尽くされた功績が認められず、教祖存命中より聞いていられたように取り扱われないので、不満に思われたのに対し、将来を楽しんで、不満に思うてはならないと指示されたのであろう。増井りん姉は、非常によく神一條につとめきられた方であったので、姉自身はなぐさめて、むしろ取り扱う者をさとしていられる点、注目に値する。因みに、増井りん姉には、こうしたいたわりのおさしづが多い。
【摘要】
頭についてのおさしづを要約すると、人間思案(特に高慢の心)を捨て、親神の思し召しに素直にそいきり、幾重の中もたんのうして通れという意味のものが多いように思う。一言にして申せば、理の考え違いを戒めていられるように思う。考え違いを引き起こすもとは、めいめいの欲の心であり、何について理の考え違いをしたかは、その人のいんねんによるのである。身上かしもの・かりものの理をよく思案し、教祖のひながたをしのび、自分がおたすけいただいた最初の道すがらを忘れずに通れば、考え違いがなくなり、日々たんのうの心がおさまり、陽気ぐらしができるであろう。

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